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フリーランス必見!e-Taxで確定申告する方法やメリット~事前準備のやり方から注意点まで~

2021.09.03

「e-taxを使えばオンラインで確定申告ができる」というところまでは知っている方も多いでしょう。しかし、実際どうすればe-taxでの手続きができるのか、調べるのはおっくうなもの。

今回は、e-taxでの手続き方法について、フリーランスが押さえておきたいポイントをまとめました。初めてe-taxでの確定申告にぜひお役立てください。

確定申告だけじゃない!フリーランスの仕事に役立つe-Tax

e-Tax(イータックス)とは、国税電子申告・納税システムのことです。
2004年から導入された国税庁のシステムで、所得税の確定申告や個人・法人の国税に関するさまざまな手続きをオンライン上で行えます。

インターネット環境さえ整っていれば、自宅やオフィスにいながら届出・申請などの各種手続きや納税が完結するため、わざわざ税務署に出向く必要はありません。
近年では、e-Taxに対応した税務・会計ソフトも多数出ているので、こうしたソフトを活用すれば効率よく事務作業を済ませられるでしょう。

e-Taxでできる手続き

e-Taxではさまざまな手続きを行えます。ここでは、e-Taxでできるフリーランス関連の手続きについてご紹介いたします。

確定申告
「確定申告」とは、1月1日~12月31日の1年間の所得を計算し、それに見合った税金を納める手続きのことです。

確定申告では、48万円の基礎控除を受けられます。事業所得が48万円以下の場合、課税対象額がゼロになるため、基本的に確定申告をする必要はありません。

e-Taxの「確定申告書作成コーナー」では、
  1. 所得税及び復興特別所得税の確定申告書
  2. 青色申告決算書・収支内訳書
  3. 消費税及び地方消費税の確定申告書
  4. 贈与税の申告書
といった書類を作成できます。

開業届・廃業届
「開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)」は、新しく個人事業を開始または廃業したときに提出する書類です。
開業届を提出しなくても罰則を受けることはありませんが、事業を始めた日から1カ月以内に提出するよう定められているため、提出しましょう。
なお、青色申告を受けるには開業届の提出が必須となります。

開業届・廃業届の提出に対応しているのは、「e-Taxソフト」のみです。
「確定申告書等作成コーナー」は非対応のため、国税電子申告・納税システムから「e-Taxソフト(ダウンロードページ)」クリックして、ソフトをダウンロードする必要があります。

青色申告承認申請書
確定申告は、税制上の優遇措置を受けられる「青色申告」と特別控除のない「白色申告」の2種類があります。
何も手続きを行わなかった場合、自動的に白色申告になるため、65万円の特別控除などさまざまな特典を受けるには「青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。

また、青色申告関連の届出書には、
  1. 青色申告取りやめ届出書…青色申告を取りやめる場合
  2. 青色専業専従者給与に関する届出書…青色申告で家族や親族を専従者として届け出る場合
といったものもあります。

これらの手続きは、「e-Taxソフト」のみで対応しているため、ダウンロード後に帳票作成しましょう。

e-Taxの確定申告はフリーランスにとって良いことだらけ

電子申告と聞くと「難しそう」と感じる人もいるでしょうが、e-Taxで確定申告するとさまざまなメリットを得られます。

メリット1.いつでもどこからでも手続きできる

窓口提出の場合、税務署の開庁時間内に出向く必要がありますし、確定申告の時期は非常に混雑するため、提出にも時間がかかります。
郵送提出の場合でも、書類を封書にまとめて郵便局またはポストまで足を運ばなくてはなりません。

多忙な方や外出が困難な方にとって、こうした提出方法は大きな負担となるでしょう。

一方、e-Taxでの確定申告はオンライン上で行います。
所得税の確定申告期間中は、基本的に24時間利用できるため、ネット環境さえ整っていれば、いつでもどこからでも手続き可能です。

メリット2.期限内なら確定申告書を修正できる

申告期限内であれば、申告内容の訂正も簡単に行えます。
オンライン画面の「申告・申請等一覧」から再送信したいデータを選択・訂正し、再送信すると、提出済みのデータが更新される仕組みです。よって、訂正の連絡を入れる必要もありません。

メリット3.還付金の入金がスピーディ

確定申告の期間は、原則2月16日~3月15日までと決まっていますが、e-Taxの場合は1月上旬から確定申告が可能です。

さらに、還付金の入金スピードも異なります。
窓口もしくは郵送で確定申告を行う場合、1~1カ月半程度かかるのに対し、e-Taxは3週間程度、1~2月の申告なら2~3週間程度と早いです。
還付金が迅速に入金されれば、その分資金繰りも楽になりますね。

メリット4.添付書類の省略が可能

通常、確定申告では控除証明書など、添付が必要な書類があります。
e-Taxであれば、社会保険料控除証明書や生命保険料控除証明書といった、第三者が作成した書類は添付の省略が認められているため、作業負担の軽減が可能です。

メリット5.控除額が10万円増える

2020年度分の確定申告から、基礎控除額が38万円⇒48万円に増額しましたが、65万円の青色申告特別控除の要件が変更となりました。

これまでの要件のみを満たした場合、65万円ではなく55万円の青色申告特別控除が適用となります。
引き続き、最大65万円の青色申告特別控除を受けるには、e-Taxもしくは電子帳簿保存を行わなくてはなりません。

つまり、窓口や郵送提出の場合、トータルの控除額は従来と変わりませんが、e-Taxで確定申告するだけで、これまでよりも10万円多く控除を受けることができるのです。
大きな節税効果を得られるため、フリーランスは積極的にe-Taxを活用しましょう。

適用条件については、「青色申告とは?白色申告との違いや申請方法について~フリーランスの基礎知識~」をご確認ください。


e-taxで確定申告をするための事前準備

e-Taxで確定申告する方法は、

  1. マイナンバーカード方式…「マイナンバーカード」と「ICカードリーダライタ」or「マイナンバーカード読取対応のスマホ」が必要
  2. ID・パスワード方式…事前に税務署で「ID」と「パスワード」の発行手続きが必要
の2種類です。
今回は、マイナンバーカード方式のやり方についてご紹介します。

パソコンやスマホの環境確認

使用するパソコンやスマホ・タブレットが、国税庁の推奨する環境に該当する端末かどうかを確認しましょう。
推奨環境を満たさない端末を利用すると、正常に動作しないこともあるため、注意が必要です。

マイナンバーカードの準備

マイナンバーカードは、データ作成者の本人確認や送信データが改ざんされていないかを確認するための「電子証明書」です。

オンライン上での身分証明書として使われるため、前もって発行しておきましょう。
マイナンバーカードは取得までに1カ月ほどかかることもあるため、e-Tax申請を検討している方は早めに準備しておく必要があります。

マイナンバーカード方式の確定申告では、
  1. 利用者証明用電子証明書のパスワード(数字4桁)
  2. 署名用電子証明書のパスワード(英数字6文字~16文字)
が必要です。
パスワードを忘れてしまった方は、早めに住民票のある市町村役場の窓口でパスワードの再設定を行ってください。

マイナンバーカード読取対応のスマホor ICカードリーダライタの準備

マイナンバーカード読取対応のスマホ(Android)とパソコン(Windows)をBluetoothでペアリングさせると、スマホをICカードリーダライタとして利用することが可能です。
ただし、iPhoneまたはMac端末を利用している場合、ICカードリーダライタとしての利用はできません。

iPhoneやMac端末の利用者は、ICカードリーダライタを購入するか、スマホから確定申告を行いましょう。
利用環境に応じた「事前セットアップファイル」をダウンロードして、事前準備を整えたら、いよいよ確定申告の作成です。

※2021年の1月以降、スマホでも「マイナポータルアプリ」をインストールすれば、マイナンバーカード方式を利用したe-Tax送信が行えるようになりました。

e-Taxで確定申告する方法

では、マイナンバーカード方式でのe-Taxによる確定申告のやり方を見ていきましょう。

【e-Taxでの確定申告の流れ】

  1. 国税庁の「確定申告書等作成コーナー」へアクセスし、「作成開始」をクリック
  2. 「e-Taxで提出 マイナンバーカード方式」をクリック
  3. 事前セットアップが正常に適用されていることを確認できたら、「利用規約に同意して次へ」をクリック
  4. ICカードリーダライタにマイナンバーカードを読み込ませる
  5. マイナンバーカードの「利用者証明電子証明書パスワード」を入力し、「OK」をクリック
  6. 「申告書等を作成する」をクリック
  7. 「令和○年分の申告書等の作成」をクリック
  8. 「所得税」を選択
  9. 「マイナポータルとの連携」をクリック
  10. 「作成開始」をクリック
  11. 「申告者の生年月日」を入力し、「e-Taxにより税務署に提出する」を選択、申告内容に関する質問に回答して「次へ」をクリック
  12. 規定のフォームにしたがって、該当項目を選択または金額などを入力
  13. 内容を確認して問題なければ、再びマイナンバーカードを読み取らせる
  14. 「署名用電子証明書パスワード」を入力し、「OK」をクリック
  15. 「送信する」をクリックすると、確定申告の受付が完了


フリーランスならe-Taxで確定申告した方が絶対的にお得!

e-Taxでの確定申告は、ネット環境が整っていればどこからでも申請できますし、青色申告特別控除額も増加されるため、紙での申告よりも断然お得です。

e-Taxの利用には、マイナンバーカードが必須となります。
マイナンバーカードの発行には1カ月ほどかかるため、早めに準備しましょう。また、すでに持っている人でも、パスワードを失念した場合は役場での再設定手続きが必要です。

スムーズに対応できるよう、ご紹介した内容を参考に事前準備を整えておきましょう。