フリーランスカメラマンが年収をアップさせるには?
2021.04.18

カメラマンの仕事は正社員の募集が少なく、カメラ一本で生きていくにはフリーランスとして稼げる力を身につけなければなりません。
しかし、フリーランスカメラマンというと、よほど有名なカメラマンでない限り、実入りはよくないイメージがあるのではないでしょうか。
なかなか仕事が取れなかったり、単価が上がらなかったりすると、年収200万円未満ということもよくあります。
副業ではなく本業でやっていきたい、大きく稼ぎたいという場合、どのような工夫をすればよいのでしょうか。情報をまとめてみました。
フリーランスカメラマンの仕事の種類

同じカメラマンでも得意とするメディアやジャンルによって仕事内容が異なります。
ここでは、フリーランスカメラマンの仕事の種類についてご紹介します。
ブライダルカメラマン
ブライダルカメラマンとは、結婚式や披露宴の写真を撮影するカメラマンです。一生に一度の結婚式を撮影するため、撮り直しがききません。
重要なシーンをしっかりと撮影しつつ、参加者の写真に極力写りこまないよう移動する必要があります。
依頼者の要望を受けて、結婚式前に別で写真撮影する「前撮り」「ロケーション撮影」を行うことも。
広告・出版カメラマン
商業カメラマンとは、依頼者の要望を受けて、雑誌や広告などに掲載する商品や人物、自然、風景といった写真を撮影するカメラマンのことです。撮影の目的や被写体に合わせて、使用するレンズやライティングの角度を工夫して写真撮影を行います。
報道カメラマン
報道カメラマンとは、事件・事故、災害などの現場に出向いて撮影するカメラマンのことです。政治や経済、環境問題に関するテーマも担当しており、新聞やインターネットなどで目にするニュースのほとんどを報道カメラマンが撮影しています。
また、紛争地域や途上国での撮影を専門に行う「戦場カメラマン」や「途上国カメラマン」も報道カメラマンの一種です。
スポーツカメラマン
スポーツカメラマンとは、新聞や雑誌、インターネットなどの各媒体に掲載するために、スポーツの大会やイベント、試合での様子を撮影するカメラマンのことです。決定的なシーンを撮影するには、撮影技術はもちろんのこと、競技ルールや選手たちの特徴を把握しておかなくてはなりません。
スポーツ大会は国内外で多数開催されているため、スポーツカメラマンは常に需要がある仕事です。
芸術カメラマン
芸術カメラマンとは、人物や動物、風景などを被写体としてアート作品を撮影するカメラマンのことです。個展で作品を発表してオリジナルプリントを販売したり、写真集を出版したりして収入を得ています。
撮影技術はもちろんのこと、高い芸術性やセンスを求められる仕事です。
フリーランスカメラマンが年収をアップさせるために必要なスキル

フリーランスのカメラマンとして稼ぐには、撮影技術だけでなく、ビジネス上のさまざまなスキルを身につける必要があります。
営業力
スタジオや出版社などに勤務する会社員のカメラマンと違い、フリーランスは自分で仕事を取ってこないと収入を得られません。有名なカメラマンなら営業しなくても仕事が入ってくるでしょうが、そういったカメラマンは一握りです。
フリーランスに転向した当初は、勤務していたときの人脈から仕事を受注することが多くなりますが、それだけで収入を増やすのは難しいでしょう。
安定的に仕事を得るには、積極的に営業活動をしていく必要があるため、フリーランスにとって営業力は欠かせないスキルです。
コミュニケーション能力
カメラマンは、依頼者の要望に沿った写真を撮影するのが仕事のため、依頼者がどういった目的で何を求めているのかを把握しなくてはなりません。また、モデルやグラビア、子どもなどを対象とした撮影では、被写体の魅力を最大限引き出せるよう、会話したり道具を使ったりしながら撮影を行います。
このように、カメラマンはさまざまな人たちと接しながら撮影を行うため、コミュニケーション能力は欠かせません。
特に、フリーランスになると、日程調整や報酬の交渉も自分で行うことになるため、コミュニケーション能力の重要性が増します。
下積みの経験
カメラマンに必須の資格はないため、極端に言ってしまうと、誰でもすぐにフリーランスのカメラマンになれます。しかし、技術や実績のないカメラマンに依頼が来ることはないので、カメラマンとして仕事を受注するには、下積みの経験が必要です。
一般的なカメラマンのキャリアは、スタジオなどに就職もしくは、プロカメラマンのアシスタントとして、仕事内容や仕事の流れ、撮影技術を学ぶところからスタートします。
フリーランスになると現場を指揮する機会も増えるため、円滑に仕事を進めるにはこうした下積みの経験が重要となるでしょう。
フリーランスカメラマンが仕事を獲得する方法

フリーランスのカメラマンに必要なスキルがわかりました。
では、フリーランスのカメラマンはどのように仕事を獲得するのか、その方法について見ていきましょう。
直接営業
フリーランスのカメラマンは、出版社やレコード会社などに自分の作品を持ち込んで営業している人が多いです。その場で仕事が決まることは少ないでしょうが、地道に売り込むことで、後日連絡が来ることもあります。
また、Web制作会社や広告代理店は、常時複数の案件を抱えていることが多いため、こういった企業を狙って営業するのも有効でしょう。
クラウドソーシングやSNS
クラウドソーシングやSNSの活用もおすすめです。クラウドソーシングには、商品の撮影や人物撮影、イベントの撮影など、さまざまな案件があります。
カメラマンの経験が浅い人でもできる案件もあるため、条件が合うものがあれば積極的に応募しましょう。
ただし、クラウドソーシングは単価の低い案件が多く、競争率も激しくなってきているので、他の方法と合わせて利用するのが適切です。
また、近年はInstagramなどのSNSに、写真を投稿して集客する人も増えてきています。
ネットで問い合わせ受付
フリーランスのカメラマンは、ポートフォリオとしてホームページに自分の作品を載せている人が多いです。ホームページには、作品の他に仕事の実績や機材、レタッチソフトの情報も合わせて記載しておきましょう。
というのも、クライアントはこうした情報をもとに、仕事を依頼するかどうか決めているため、詳細な情報を提供したほうが案件を獲得しやすいからです。
また、SNSとホームページを連携させておくと、自分の作品をアピールする機会が増えるだけでなく、依頼の受け皿としても機能します。
そのため、
- InstagramやTwitterにホームページのURLを貼り付ける
- ホームページにYouTubeのURLを埋め込む など、相互連携させておきましょう。
しかし、1人でできる仕事の数は限られているため、フリーのカメラマンが稼ぐには、高単価の仕事をすることが重要となります。
そこで、カギとなるのが差別化です。
他のカメラマンと比べてどういった強みがあるのか、仕事を依頼するメリットは何かが明確でないと、選んでもらえないでしょう。
商品設計を行う際は、自分の商品やサービスのターゲットは誰か、どういった価値を提供できるかを考えることが重要です。
しかし、本来は何を撮影するかによって適切な機材は異なりますし、特定のジャンルに特化している人ほど、その分野の仕事が回ってくるものです。
例えば、ブライダルの写真を撮ってほしい場合、「何でも撮れます」より「ブライダル中心に撮影しています」と書かれているカメラマンを選ぶ人が大半でしょう。
また、クオリティや専門性を求められる仕事ほど単価が高い傾向にあります。
以上のことから、フリーのカメラマンは専門分野を作るのがおすすめです。
ビジネスとしての視点を大切に
先述のように、カメラマンに必須の資格はありません。
趣味が高じてカメラマンになる人も多く、フリーランスのカメラマンは増加しています。
そのため、仕事を獲得する競争が激しくなり、カメラマンの案件単価は下落傾向です。
こうした状況の中で成功するには、ビジネスとして「集客する」「単価を上げる」両方の視点が必要となります。
フリーランスのカメラマンとして稼いでいきたいと考えている人は、この記事を参考になさってください。
RANKING 人気の記事
CATEGORY カテゴリー